動画を見る時間が無い人向けTEDトーク要約(なぜ今COVID-19が猛威を振るうのか-そして次のアウトブレイクに備えるには?)

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どーも!

しらたまです!

今回は初の試みです。
忙しくて、動画見る暇がない~って方向けにTEDトーク動画の内容を書き起こしました。

タイトルは、「なぜ今COVID-19が猛威を振るうのか-そして次のアウトブレイクに備えるには?」です。

新型コロナウイルス(正式名称:COVID-19)が流行し、
皆さんの日々の暮らしに大きな変化があったかと思います。
今回は、その新型コロナウイルスがどこから来たのか、どのようにして急速に広まったのか、この先どうなるのかについてのお話になります。

◆動画タイトル

なぜ今COVID-19が猛威を振るうのか-そして次のアウトブレイクに備えるには?

◆登壇者

Alanna Shaikh(Global health consultant)
アラナ・シェイク

◆概要

新型コロナウィルスはどこから来たのか? どのようにして、こんなにも急速に広まったのか? この先どうなるのか?
国際保健の専門家でTEDフェローでもあるアラナ・シェイクが、今回のアウトブレイク(突然発生)を解説。
なぜ渡航制限は効果的ではないのか、次のパンデミック(国際的大流行)に備え、全世界で医療制度を変える必要があると訴えます。
「世界中すべての国が新たな疾病を特定し治療する能力を備えるように手を尽くさねばなりません」

出典:TED Ideas worth spreading

◆内容

1.登壇者の経歴

初めに、今回の登壇者であるアラナ・シェイクさんの経歴についての紹介になります。
国際保健の仕事を始めて20年になり、専門としている分野は医学/医療制度で医学/医療制度が重度の打撃を受けた時どんな対処が可能かを調査しているそうです。
国際保健の報道に従事したことや国際保健と生物テロに対する安全措置についての記事を新聞やウェブ上のメディアに寄稿したこともあるとのこと。
数年前には、人類が直面する大きな健康上の脅威についての本を出しているそうです。
これまで支援・主導してきた疫学に関する取り組みは、エボラ治療センターの評価から医療施設内における結核伝染の分析、鳥インフルエンザまで様々。
国際保健の修士号を持っていますが、医者や看護師ではなく、国民と医学/医療制度との関わりを調べ大規模な疫病が発生するとどうなるかを調べているとのこと。

2.コロナウイルスについての基本情報

2.1.コロナウイルスとは?

COVID-19とはコロナウイルスのことで、コロナウイルスとはあるウイルスの特定の亜種を指すそうです。
ウイルスの中でも変わった特徴を持っており、遺伝物質としてDNAではなくRNAを使うウイルスでウイルス表面がぐるっと突起で覆われていて、これを細胞に侵入する際に利用します。
この王冠(corona)のような突起から「コロナ」と言われています。
COVID-19が新型コロナウイルスと言われている理由は、2019年12月まではコロナウイルスは6種類しか知られておらず、
COVID-19が7種類目であり、新発見で新しいゲノム構造で新しく名前がついたばかりだからです。 SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)もコロナウイルスの一種です。

2.2.どんな症状が出る?

SARSやMERSはともに呼吸器症候群と呼ばれており、肺を攻撃するのがコロナウイルスの特徴だそうです。
嘔吐も眼球からの出血もありませんし、他の形での出血も起こりません。代わりに肺がやられます。COVID-19も同じです。
乾性(淡のない)の咳や熱に始まり致命的なウイルス性肺炎までの幅広い呼吸器症状を引き起こします。
この症状の幅広さが一因で、アウトブレイク(突発的発生)の痕跡がこんなにも難航している訳です。
多くの人がCOVID-19に感染しますが、症状があまりに軽いために医療機関にかかわることもなく医療機関のシステムにも認識されません。
子どもはCOVID-19の影響をほとんど受けません。

2.3.感染経路は?

コロナウイルスは動物由来感染症といって動物から人へと伝染するウイルスです。   COVID-19など一部のコロナウイルスは人から人へも伝染します。
COVID-19のように、人から人へと伝染するウイルスは、移動速度が速く移動範囲も広いのが特徴です。
また、動物由来感染症の撲滅は非常に困難だそうです。
例えば、鳥インフルエンザ、七面鳥やカモなど畜産されている鳥獣からの場合は、ウイルスを駆逐することが出来ます。
それでも毎年再発生し続けているのは、野生の鳥から感染してしまうからだそうです。
あまり話題にならないのは人から人へと伝染しないからで、毎年世界中の食鳥飼育場でアウトブレイクが起こっているとのこと。
COVID-19の場合、中国の武漢にある野生動物市場で動物から人間へ伝染したという線が濃厚です。

3.アウトブレイクは今後も引き起こされてしまう?

3.1.アウトブレイクは人間によって引き起こされている

大規模なアウトブレイクはこれが最後ではなく、今後も引き起こるでしょう。
エピデミック(地域的大流行)も然りです。「起こるかもしれない」ではなく「起こる」です。
それは、私たち人間の地球との関わり方がもたらした結果であるとのこと。
人間がとっている選択こそが、今後もアウトブレイクが繰り返される状況へと、私たち人間を追い込んでいるのです。
その原因は以下の通りだそうです。

  • 気候変動

→気候の温暖化は地球をウイルスや細菌が住みやすい環境に仕立ててしまう。

  • 人間が地球上の原生地域に侵攻を続ける際のやり方(アマゾンの熱帯雨林を焼畑や、アフリカの灌木地の農場転換、野生動物の狩猟)

→人類はこれまでに接触したことのなかった野生動物の集団と接触し、新種の疫病に感染してしまう。
野生動物の集団は、細菌やウイルスなど人類が対策を持たない新種の疫病を持っています。
中でもコウモリは人類に感染しうる病気を保有していることが割と多いですがコウモリだけの話ではありません。人里離れた場所を人里に近づけ続ける限り、アウトブレイクはこれからも起こり続けます。

3.2.検疫や渡航制限ではアウトブレイクは食い止められない?

検疫や渡航制限といった措置ではアウトブレイクを食い止めることはできません。
人々が移動しなければ、アウトブレイクを防げるはずだと、直観的には誰もがそうしたがります。
しかし、現実では効果的な検疫の仕組みを整えるのは非常に困難ですし、渡航制限を設けるのも非常に困難です。
公衆衛生の整備にしっかり力を入れてきた国、例えば米国や韓国などでさえこの種の渡航制限を設けるとなるとアウトブレイクを直ちに食い止められるほど迅速にはできません。
それには物流上の理由があり医学的な理由もあります。
COVID-19でいえば現時点では感染してから全く症状のない期間が最長で24日ということがわかっています。
人々はウイルスを保持しながら症状もなく歩き回っており、検疫されるわけがありません。
無症状の為、検疫される必要があることさえ誰も知らないのです。また検疫や渡航制限には実質的な不利益があります。
人間は社会的な動物なので拘束したり隔離しようとすると抵抗します。エボラが大流行した時、検疫の方針が決定するや否や皆検疫を逃れようとし始めました。
厳しい検疫手順が設けられていると知っている患者は医療機関を避けるかもしれません。
医療制度に抵抗がある、治療を受けるお金がない、家族や友人から隔離されたくない等の理由です。

政治家や政府関係者はアウトブレイクや事例を公表したりすれば検疫が起こるとわかっている場合、検疫措置が発動されるのを恐れて実態に関する情報を隠蔽しようとするかもしれません。
もちろんのことながらこの種の回避行為や不正こそ、アウトブレイクの追跡がこれほどに困難である原因なのです。
検疫や渡航制限を改善することはできますし、すべきです。しかし、それが唯一の対策ではないし、このような状況に対処する最善の方法でもありません。

3.3.アウトブレイクの深刻化を防ぐ長期的な対策とは?

アウトブレイクの深刻化を防ぐ長期的な対策とは、国際的な医学/医療制度を築き、世界中すべての国における基本的な医療の仕組みを整える支援をして、
貧しい国であっても全世界各国で、新たな感染症が現れ次第、迅速に特定・処置できるようにすることです。

中国はCOVID-19への対処の仕方について、沢山の批判を受けました。
しかし、もしCOVID-19がチャドで発生していたら?10万人あたりの医師数が3.5人という国です。
それとも コンゴ共和国で起こっていたら?最後のエボラ患者の治療がやっと終わったという国です。
現実は このような国々には、感染症に対処するリソースがなく、患者を治療できず、世界に役に立てるための報告を素早く行えません。

アラナシェイクさんは、シエラレオネにあるエボラ治療センターの評価を主導していたそうです。
当時、現地の医師たちはエボラ危機をいち早く認識していたそうです。まず 危険な伝染性の出血性ウィルスであることを、続いて それがエボラであると特定していました。
しかし、特定しているのに対処するリソースがなかったのです。医師の数も病床数も不足しており、エボラの治療法についての情報も、感染防止対策の実施法についての情報も、不足していました。
シエラレオネではエボラ流行で、11人の医師が亡くなりました。エボラ危機が始まった当初120人しか医師がいませんでした。
比較のために言うと、ダラスのベイラー医療センターは1000人以上のスタッフ医師を抱えているそうです。
このような不平等が、死者を出しているのです。まず アウトブレイク初期に貧しい人々が死亡します。そして アウトブレイクが広がると、世界中で死亡者が出ます。

本当にアウトブレイクを緩和し、被害を最小に留めたいのなら、世界中すべての国が新たな疾病を特定し、治療し情報共有のため報告する能力を備えるように、手を尽くす必要があります。
COVID-19は医療/医学研究機関に甚大な負荷をかけるでしょう。またCOVID-19のおかげで国際医療のサプライチェーンにおける深刻な弱点があらわになりました。
在庫を最小にする発注システムは、世の中が平穏無事な間は素晴らしいのですが、裏を返せば 危機的な状況では蓄えがないということになります。
ある病院で もしくは国でマスクや個人用保護具の在庫が無くなったりした場合、在庫ぎっしりの巨大な倉庫から補充したりということができないのです。
納入業者に補充の注文をして生産されるまで待って発送されるまで待たなければなりません。このようなタイムラグが素早い対応が重視される時期に起こるのです。
もしも、COVID-19を迎え撃つ準備が万端だったとしたら、中国はアウトブレイクをもっと早期に認識していたでしょうし、病院を新設せずとも感染者に対応するための準備ができていたでしょう。
正しい情報を隠さず国民に開示していたでしょうし、中国のSNSでとんでもない噂が広がることもなかったでしょう。
国際保健の当局とも情報を共有することで、中国国内の医療情報システムへの記録やウィルス流行への準備を開始できていたかもしれません。
それに応じて 国営医療機関は必要な分だけ保護具を大量備蓄し、医療従事者向けに処置と感染予防の訓練を実施できていたかもしれません。
様々な状況の対応手順も科学に基づいて整えられたはずです。例えばクルーズ船で感染者が出た場合などです。
そして 真実の情報を世界中すみずみまで届けることができ、外国人嫌悪が事件になるといったことも起こらなかったはずです。

3.4.アウトブレイクが起こるのは想定内のシナリオ?

たとえ準備が万端だったとしてもアウトブレイクは起こります。
地球にどのように住むかという私たちの日々の選択の結果、避けられないことなのです。
COVID-19について専門家の見解が一致していることは、米国でも全世界でも状況が改善する前に今より悪化するということです。
渡航歴のない人から感染が広がる事例が、地域社会で起きています。他にも COVID-19の感染者の感染経路さえわからないということも起きています。
アウトブレイクが深刻化しているという兆候です。抑え込めているとは言えません。
気が滅入る状況ですが、驚くようなことでもありません。国際保健の専門家が新型ウィルス発生シナリオの話をするとき、このようなシナリオは出てきます。
誰もが簡単な解決を願いましたが、専門家がウィルス対策計画をするときこのような状況 そしてウィルスのこのような動き方は想定内なのです。

4.最後にアドバイス

4.1.予防編

これからの生活では、下記を気を付けていくべきだそうです。

  • 小まめに手を洗うこと。

→手洗いを思い出すヒントや習慣を生活の中に設定すると良い。
例えば、建物の出入りや会議室の出入り毎に手を洗うなど。

  • 携帯電話を消毒しよう。

→洗っていない汚い手でしょっちゅう携帯電話を触っているはず。携帯電話は雑菌が多いっていいますもんね。
携帯電話は消毒して、公衆の場での使用を控えましょう。TikTokやInstagramは自宅に限定するとか?

  • 顔を触らない、目をこすらない、爪を噛まない、手の甲で鼻をこすらないようにしよう。

→ウイルスは目からも入るそうなので、極力顔は触らない方が良いそうです。

  • マスクの使用は控えること。

→マスクは病気の人と医療従事者のためのもの。

病気のとき、マスクは咳やくしゃみを閉じ込めて周りの人々を守ってくれます。
普通の健康な人ならマスクは顔に汗をかくくらいの効果しかありません。
お店にあるマスクには手をつけず、医師や看護師や病気の人のためにとっておきましょう。

4.2.COVID-19の症状が疑われるときは?

COVID-19の症状が疑われるときは、家を出ずにかかりつけの医者に電話で相談してください。
COVID-19陽性と診断されてしまったら、通常はとても軽症であることを思い出してください。
もしもあなたが喫煙者なら、今この時こそタバコをやめる絶好の機会です。
※喫煙者ならどんな時であってもタバコをやめる絶好の機会と言えますが。。。
タバコをやめるということは、COVID-19から被る可能性のある最悪の影響から身を守る最善の方法です。

4.3.アウトブレイクの対処で有効な方法

アウトブレイクを対処するにあたり、地味ですが有効な選択肢もあるとのこと。

  • 医療の改善、地元で あらゆる場所で取り組むこと医療の基盤整備に力を入れる。

→新しい疾病が発生したらわかるよう疾病の実態調査にも力を入れ、全世界で医学/医療制度を整えること。

  • サプライチェーンの強化を検討し、緊急事態の需要に備えること。
  • 教育の質を上げること。

→人々がわけもわからずただパニック状態になったりしないで、疾病のアウトブレイクやリスクの数字の話ができるようにするため。

  • 公平さを考慮して進めるべきです。

→どの状況でもそうですが、公平さは 何より私たち自身のために必要なのです。

◆動画

◆感想

新型コロナウイルスの感染者が最近また増えてきているようなので、
次のアウトブレイクに備え、自分の出来ることをやっていこうと思いました。

とにかく、手洗いを小まめにしていきましょう。

マスクについては、動画の中で医療従事者や患者向けに使用を控えるように言われていましたが、自分が移らないようにする為の予防と万が一自分が感染していて無症状だった場合、他の人へ移してしまうことも考えられなくないので、継続して使用しようと思いました。

以上、TEDトークの要約記事に初挑戦してみました。

まとめるのなかなか難しい。。。

ではでは~!

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